結果報告
財務諸表論67回を受けてきました。
大原の解答速報によれば、第1問18点、第2問12点、第3問48点で合計78点と安心できそうな点をとることが出来ました。
理論は、対策していないところから出ましたので逆に計算に力を注ごうとリラックスできました。
計算は、自分と相性の良い形式だったので慎重に高得点を取りにいきました。(少しでも不安だったら、本試験で二重に電卓確認…)
本ページでは、試験結果と具体的な試験内容について書きたいと思います。
今年9月から簿財を勉強する人へ向けた記事にしようと思います。
試験歴について
23歳(65回) 財務諸表論=A (初めて税理士試験を受ける)24歳(66回) 簿記論=合格 財務諸表論A
25歳(67回) 財務諸表論=おそらく合格
と言った感じに財務諸表論で結構苦しんだ人です。
最初の税理士試験は、「財務諸表論一択で勉強したほうが効率的だろ!」と思って勉強してましたが、計算力が足りずに敗退。
2回目の税理士試験は、簿記論(9月から)と財務諸表論(1月から)を勉強していたので計算力が上がり、「全統で1%だ!これは合格確定だな」と思っていましたが、慢心で財務諸表論は敗退。不合格の決定打は、直前期の取り組み方と簿記論66回でメンタルやられたことだと思っています。
いろんな反省点を元に、財務諸表論の対策をして今回の試験に臨みました。
これから簿財を勉強する人に向けて参考になるよう「試験結果」を書いていこうと思います。
67回−試験結果
先に書いたように、大原の解答速報によれば第1問18点、第2問12点、第3問48点で合計78点です。時間配分としては、
第1問(15分)
↓
第2問(10分)
↓
第3問(90分)
↓
第1問(5分)
理論
今年の理論問題の特徴としては、①4つの中から選べという選択肢問題が多い(理解してないと解けない)
②クリーンサープラス、組替調整、資産除去債務という直近の本試験に出題されたものが問われた
③全体的に要点チェックノート(理論を抜粋したもの)で対応できず、教科書や基準を読まないと対応できない
といったところでしょうか。
今回の形式でみて、まず気をつけようと思った点は時間を書けすぎないということです。
選択肢を上から見て、これだ!と思ったものが出たらその記号を答えるようにしました。
消去法という手段をとれば確実性は上がるのかもしれませんが、時間がかかってしまい逆に混乱する可能性もあるので。
あと絶対守ることを決めていたことは、答案で書くところを間違えないこと。一回消して書くというのは時間も無駄だし、採点側も心象よろしくないので。(指で答案箇所の確認してから書きました。)
第1問(理論 15分+5分)
1(1)ウ ○ ←絶対に間違えられない基準問題
(2)ア ○ ←自信あり。アを読んで「だよな」と思いながら先へ(怖かったですが)
(3)エ ○ ←運です。
(4)ウ ○ ←運です。
(5)ア × ←結構自信もってアを選択したのですが間違いでした。最初ネットスクールの解答速報を見たときはガッツポーズだったのですが‥(しれっと「イ」に変更されましたね。)
(6)経営成績について、減価償却の手続きに絡めた説明が求められました。
減価償却となると頭に浮かぶのは有形固定資産。
有形固定資産といえば使用資産であり「使用」「価値費消」というワードを抜かしてはNG。
ということで有形固定資産によって得られる収益とその費用を説明して、期間的に対応させることが業績を示す的なことを書きました。
おそらく大原得点の4点中4点は確保できたのではないかと思われます。
2
(1)ア × ←クリーンサープラス対策してませんでした。
(2)ア ○ ←資本取引か否かでわかる。
(3)ウ ○ ←これは消去法で仲間外れを探しました。
(4)イ ○ ←継続企業が維持できなくなる論点と似ていたので対策してました。
(5)リサイクリングの手続きと必要性をその他有価証券を絡めて説明。
リサイクリングは、出ないだろと思いつつ退職給付に絡んで出てきそうだったので対策していました。
まずリサイクリングとは何か説明して、その後包括利益レベルで二重に含まれてしまうのを防ぐ(大原的には違うみたいです。)、という感じに答えました。
大原得点の7点中3点は確保できたのではないかと思います。
※すこし考えてからの方が良いかと思い、これだけは計算解いた後戻ってきて5分で解きました。
第2問(理論 10分)
問1
セ ○
ス ○
コ ○ ←これだけちょっと悩みました。資産除去債務の対策が疎かになっていたせいです。
ク ○
2 C ←これはすぐにわかりました。Cは処理するなら修繕引当金に該当するものということを計算論点で対策してました。
3 資産除去債務の測定方法で現行以外の方法があるか問われました。
市場における時価を測定値とする考え方と答えました。
これは、去年の模試に「なんで退職給付と資産除去債務は、市場における時価じゃないの?→活発な市場がなく、不確実な仮定で見積もるのはNG」という問題があったのでなんとか考え方は答えました。
2点とれたかと思います。
4 資産除去債務の会計処理について、資産負債の両建て処理以外の方法が問われました。
たしか引当金かな?という感じで、「引当金処理する考え方」と答えました。
根拠は白紙です。
なんとか考え方で1点とれて良かったです。
問2
1 見積りの変更について、レトロスペクティブ・アプローチの他2つの方法が問われました。
答案用紙で判断して、上に「プロスペクティブ方式」「キャッチアップ方式」と書きました。
レトロスペクティブという用語にはビビりましたが、なんとか答えることが出来て良かったです。
おそらく大原生は初耳な用語だったと思われます。(理論テキストになかったはず。といっても1年前の理論テキストですが…)
2 「資産除去債務の会計処理(基準が採用した見積りの変更の調整方法について)」「その採用理由」について問われました。
資産除去債務の将来キャッシュフローが増加減少した際の会計処理について計算知識で書きました。
おそらく点はもらえないでしょう。
採用理由は白紙です。
また、「国際的な会計基準が採用していること以外に」という問題文からわかるように、「国際的な会計基準とのコンバージェンス」というマジックワードは求められていないのですね。
計算
今年の理論問題の特徴としては、①全体的に優しい(大原でいう実判と直プレの間?)
②問題文11枚と問題量がやや多い(といっても簡単なのでスムーズにいけば80分以内に終わる)
③必ず一つ二つはある知らない論点がない(いわゆる捨て問)
④珍しく販管費の内訳が問われた
といったところでしょうか。
今回は、解いているうちに「これ簡単だぞ。慎重に行かないとマズイ」と思いかなり慎重に行きました。
理論が25分で終わらせることが出来ていたので気持ち的に余裕がありました。
私は前T/Bにメモしていく派ですが、ちょっとでも複雑なら一旦問題文のスミに仕訳を書き、合っているかチェックしてから前T/Bにメモしていきました。
また、販管費の内訳が問われていたので「販管費気をつける。販管費飛ばさない」と言った感じにしっかりメモするよう気をつけました。
慎重に時間をかけて解いていったからこそ48点という高得点に繋がったのだと思っています。
計算は主要なポイントだけ書いていきます。
ちなみに、私は上(現金)から順に解いてラスト引当金の処理をするスタイルです。
第3問(計算 90分)
####1 現金及び預金に関する事項
収入印紙と郵便切手
販管費で「租税公課」と「通信費」が問われていたので、金庫の段階で一応チェックを付けておきました。
案の定、前T/Bの貯蔵品は租税公課のみという罠がありましたので、落ち着いて対応できました。
####2 受取手形及び売掛金に関する事項
金銭債権は、現在前T/B時点での科目が何なのかという点が重要なので、慎重に読みました。
「売掛金という資料だが手形で回収している」や「予約レートで売上計上してる」とか。
特段むずかしいものがない分、転記漏れの内容にチェック付けながら前T/Bへメモしました。
####3 貸倒引当金に関する事項
貸倒引当金の%や一般債権がなんなのか前T/Bにメモりました。
一通り全ての問題を解いた後、引当金の処理を行いました。
####4 有価証券に関する事項
関係会社の判定に悩むことなく、ちょっと苦手な外貨建ても無く、スムーズに解けました。
ただ配当の原資が「その他資本剰余金」「その他利益剰余金」なのかというのは、うっかりしてるとミスるのでチェックするように心がけました。
####5 商品及び仕入に関する事項
見たことのない資料もなくスムーズに解けました。
ただここで2点落としました。
未だに納得いかない箇所でもあります。
「L商品のうち200個は収益性が低下していることが判明した。当該商品の販売見込額は1個当たり5,000円であり、見積販売直接経費は1,000円である。当該簿価切下げ額は売上原価に計上する」という問題文です。
私はてっきり200個×5千円△1千円=999千円と思ったのですが、
大原やネットスクールの解答的には200個×(5千円△1千円)=800千円でした。
この分解答が199円ズレ、満点を逃しました。
800千円か999千円かかなり迷った部分だったので外れてしまい悔しいです。
どうせなら50点を獲得したかったですね。
####6 有形固定資産に関する事項
出題論点は、減損損失、リースのみ。
減損損失の配分が割り切れなかったので少し不安になっていたところです。
リースでしか減価償却費がでなかったので、減価償却費も解答できました。
####7 借入金に関する事項
分割返済はミスが出やすいところなので、慎重に図を書いて解きました。
####8 従業員賞与に関する事項
特に問題なし。
####9 退職給付引当金に関する事項
今回で一番難しいかと思われる問題です。
それでも予想模試レベルではないので、67回は本当に易しめでした。
利息費用は規定改定後の資産除去債務の金額を使うことが頭に入っていなくても問題文で与えられていたので、これが正解できると税効果系が合うので高得点に繋がったかと思われます。
####10 配当に関する事項
自己株式のことを忘れなければ解けたかと思われます。
####11 諸税金に関する事項
これも基礎論点でした。
####12 税効果会計に関する事項
今回は、12の問題文中でヒントとなるものが無かったので、ここを経由しないで税効果項目が出るたびに電卓叩いて答案用紙に書いていました。
退職給付できて、引当金がミスなく処理ができれば高得点につながります。
実際に終わってみて
財務諸表論にはかなり苦しめられたので、合格確実ラインを上回ることができて良かったです。今回は、前回66回の反省点を意識して、むやみに模試で高得点を取ろうとせず、コツコツケアレスミス対策をしたり、理論も暗記と理解を大切にしたのが功を奏しました。
来年は法人税を受験します。去年の9月より税理士法人に勤め始めましたが、やはり実務で上を目指すなら一回は挑戦する必要性を感じたので。
とそのまえに、私の財務諸表論3年苦しんだ結果得た、テクニックや勉強の取り組み方について記録を残したいと思います。
運要素もある税理士試験をより確実に合格できるよう、そして簿財に挑戦する人が増え税理士人口が1人でも多くなるように書きたいと思います。
実際に使ったテクニックは、税理士試験直後1ヶ月のうちに書いておいたほうが正確ですからね。※試験直後に書いたほうがよかったのですが、やりたいコト等いろいろあり8月20日から書くこととになってしまいました。
<今後書く予定のもの>
結果報告と試験実況(今回のやつです。)
↓
直前期(直プレ〜本試験まで)の過ごし方
↓
総合問題の解き方 かなりおすすめなテクニックです。
↓
2時間問題(理論・計算)の解き方 戦略や心がけとか
↓
9月からの科目選択について 簿財一緒にやったほうが良いですよとか書きます。
↓
財務諸表論の理論学習の仕方 暗記の方法ということじゃなくて、どのようなものを読むべきか どうなるべきか
↓
簿記論の取り組み方 努力の方法です。力が上がります。
↓
財務諸表論の計算学習の仕方 これまでに書いた内容がカブるかと、おさらいという意味で
という感じに書いていこうと思います。8月中には。(もしかしたら、途中までしか書けないかもです。)
今後書くことで全般的に言えることは、絞ってラクして運で合格じゃなくて、簿財の努力の仕方、ガチり方です。
初学者でも勉強時間が豊富な専念生には大変役立つと思います。といっても私は怠ける方なので、実際書いてみたら他の人のほうが努力していたなんてことがあるかもです。
とりあえず、財表の総合問題の解き方だけでも見てくれると助かります。
私を含め受験生の方は9月より新たに学習をスタートさせます。
早く伝えることを重視して、文章とかはあまり見直していません。今後訂正することがあるかと思います。
拙い文章で迷惑をおかけしますが、頑張って読んで1つでも2つでも今後の学習に役立つことを願います。